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March 30, 2004
『Ghoshal、逝く・・・』
もう一月近く経ってしまったが、やはり残念で仕方ない。London Business School (LBS)のSumantra Ghoshal教授が55歳という若さで今月あたまに突然亡くなった。死因は脳出血だったそうだ。 僕はGhoshal教授とは直接の面識は無い。しかし、僕がイギリス留学時代に在籍していたLondon School of Economics (LSE)とLBSはすぐ近くにあるということ、またそれ以上に、彼の組織境界や組織における個人の働き方に関する一連の研究に僕は強い刺激を受けていたので、幾度と無く会いに行こうと思っていた。 ちなみに、学術研究を行うという点で、ロンドンは極めて刺激的な場所だったと、今更ながらに思う。LSE、LBSのほかに、University College London (UCL)、King's College London (KCL)、School of Oriental and African Studies (SOAS)などの大学がひしめき合っており、世界的な研究者がゴロゴロといた。とにかくすぐそばにいるのだから、アポイントさえ取れればいつでも会いにいけた。僕も他の大学の先生にちょくちょく会いにいって、研究の相談に乗ってもらっていた。 しかし・・・、である。Ghoshal教授には、「まあ、研究さえ続けていれば、いつかまた会いに行くことになるな・・・」という僕の相変わらずのいい加減さで、結局ロンドンにいながら会いに行くことはなかったのである。それももう叶わぬ願いとなったしまった。本当に悔やまれる。 イギリスの政治経済誌、The Economistは異例とも言える扱いで、Ghoshal教授の死を悼む記事を載せた。彼の研究の社会的意義とその死による損失、その双方がいかに大きなものであるかを表していると言えよう。 合掌。 Posted by MK @ 06:19 PMCategory : Miscellaneous Permalink | Comments (0) March 05, 2004
『さようなら、Vodafone...』
年初からの懸案だったケータイの買い替えを昨日ようやく済ませた。 昨年3月に日本に戻ってきてすぐに購入してこれまで使っていたのは、ボーダフォンのパケット非対応の激安端末だったが、昨年後半ぐらいからケータイからのネット接続頻度が劇的に高まり(スケジュール・メール確認など)、さらに今年に入ってから早くもバッテリーの持ちが悪くなってきたので、年初からいろいろと新しい端末を物色してきた。 ところで、僕が初めてケータイを買ったのは、サラリーマン1年目の1995年の秋のこと。キャリアは今は亡き東京デジタルフォンで、端末はこれも今は亡きケンウッドのものだった。その後、ロンドン留学時代には、現地でVodafoneのNokiaの端末を使っていた。そして昨年日本に戻ってきてすぐにJフォンに再加入し、それが秋にボーダフォンに変わった。こうやって振り返ると、Vodafone系にずっとお世話になってきたことになる。やはり、それなりに思い入れはある。 しかし・・・、である。今のVodafone。ちょっとヤバイんでないですかい? 英Vodafoneによる日本テレコム買収、そして長距離部門の切り売り、ケータイ部門への経営特化、という一連の経営変革に多大な労力と時間を割いてきた結果、NTTドコモやauと比較すると肝心の端末開発やサービス拡充が後手後手になってしまったのは明らかだ。ようやく最近になって、価格面でのサービスを拡充しているようだが、端末のお粗末さは覆い隠せないばかりか、「いまさら感」アリアリである。 僕も最初は今回もボーダフォンの端末を選ぼうと思っていたんだが、あまりに魅力的なものが少ない。Vodafoneの第3世代(3G)サービスであるVodafone Global Standard(VGS)にかなり期待してたんだけど、なにせ新しい端末がいっこうに出てこない。ケータイ端末の世界トップメーカーNokiaのオサレな3G端末がVGSからこの春に出るとの報道があったので、これを待っていたのだが、その後まったく音沙汰無し。もう待ちきれまへん。 ということで、節操の無い僕はあっさりと今一番勢いのあるauに乗り換えることにした。さようなら、Vodafone。こんにちは、au。 ほんでもって、どうせ買うなら一番目新しいものをということで、ブロードバンド定額料金サービスのWINのものにすることにした。端末は京セラのW11Kというやつ。auのデザインプロジェクトの一環の商品で、INFOBARも手がけた深沢直人氏のデザインだそうな。僕が買ったのは白いヤツだが、この端末のイメージカラーは鮮やかな赤で、しかもその特徴的なデザインから、ある筋では古典的ロボットアニメのキャラの名前で呼ばれているそうな。ちなみに、僕もバッチリのその世代の人間です・・・。 そういえば、深沢氏が最近まで日本の代表だった世界的デザイン会社IDEOの日本事務所は、僕の前の職場のビルに入っていた。今や時の人となってしまった深沢氏ご本人とは仕事でからむことは結局なかったが、今の代表の佐々木千穂氏にはとってもお世話になった。佐々木さん、ご無沙汰してスミマセン・・・。 というわけで、さようなら、Vodafoneということになってしまったわけだが、この会社、これからどうなるんでしょ? 上記したような割引サービスの展開や販売面のテコ入れなどでコストが上がり、2004年の業績見通しを下方修正することになった。グリーン社長の発言もなんか弱気に聞こえるし、導入に向けて議論が進んでいるナンバーポータビリティが実現した際には顧客大量流出ということにも・・・。電話番号などに執着しない僕なんかは既に流れはじめているわけだし。 既にあっさりと見捨てた僕が言うのもなんだが、ボーダフォンには、ゴーン氏によって復活した日産と同じように、徹底的なコスト削減と魅力ある商品の開発を推進し、写メールで日本のケータイ市場にイノベーションを起こしたかつての勢いを取り戻して欲しいと切に願う今日この頃である。大きなお世話か・・・。 Posted by MK @ 04:09 PMCategory : E-biz news Permalink | Comments (0) March 02, 2004
『世界情報通信サミット2004』
報告が少し遅くなってしまったが、2/23-24に東京国際フォーラムで開催された日経新聞主催の「世界情報通信サミット2004」に行ってきた。 今年で7回目となるこのサミット、今回のテーマは「デジタルIDで始まる大変革」ということだが、無線ID(RFID)タグなどの自動識別技術がもたらす変化が議題となっている。モノやヒトを瞬時に個体識別できるこの技術が普及すれば、商品流通の構造を変えるだけでなく、新たなビジネスモデルや社会制度が生まれるのではないかと、今この技術に非常に大きな期待が寄せられている。 ・・・が、僕はこのサミットに出て様々な人の話を聞かせてもらった結果、正直、「ちょっと盛り上がり過ぎなんじゃないかなぁ」という印象を持った。 もちろん、盛り上がることは第一義的には良いことだ。様々な議論が活発に行われることによって、この技術に対する世の中的関心が高まるのは悪いことではない。しかし、逆説的だけど、この技術がスムーズに普及し、より大きな社会インパクトをもたらすためには、もうちょっと「ひっそり」と議論が拡がっていったほうが良いのではないかとも思う。 このサミットでも、技術の標準化問題やプライバシー侵害問題など、かなりデリケートな問題も積極的に採り上げて議論されていたが、実はこういった問題は、あまり注目を集めすぎると話が必要以上にややこしくなってしまいことが多々ある。 標準化問題にしたって結局はベンダー間の利害調整が一番難しいわけだし、プライバシー侵害問題もあまり議論が大きくなる過ぎるとエゴむき出しの人々が無意味に権利を主張し始め、大局的な議論ができなくなってしまう。実際、RFID技術を先駆的に実験導入している米Walmart、伊Benetton、独Metroなどは、既にプライバシー擁護団体から批判を受けているようだ(資料:1、2、3)。 もちろん言うまでもなく、議論がオープンになされることは極めて大切だ。しかし、ほとんどの企業が実装どころか実験すら始めていないこのRFID技術に対して、あまり先回りして大掛かりな議論をしないのもひとつの知恵ではないだろうか。 あるメーリングリストで池田信夫氏も指摘していたが、革新的技術は、ひっそりと始まり、多くの人が知らない間にデファクトになってからキラーアプリケーションが登場して爆発的に普及するものが少なくない。逆に、早くから注目を浴び過ぎるのは「負けパターン」だそうな。となると・・・。 というわけで、この世界情報通信サミットの妙な盛り上がりにイマイチ乗り切れなかった柿原でした。けど、今回はこのサミット参加がメインの目的ではなく、コンテンツ開発メーカーのXeNN(ゼン)の宮田社長など何人かの知人に会うための出張だったので無問題。さらには、大好きな天鳳のラーメンも久しぶりに食べに行けたので満足満足。 Posted by MK @ 01:49 PMCategory : Research Permalink | Comments (0) |
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