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October 12, 2007
『川の流れは何処へ:Radiohead, NIN, Oasis, Jamiroquai, Madonna, and More?』

堰を切ったように、というのはまさにこのことだろう。10月に入ってから、音楽業界において極めて重大なニュースが立て続けに飛び込んできた。

  • 今月あたま、イギリスのロックバンドのRadioheadが自身の新作アルバムの販売をウェブサイトのみとしたことを発表した。しかも、購入価格は"It's up to you(あなた次第)"。

  • 続いて、アメリカのインダストリアル・ロックの代表格のNine Inch Nailsが、レコード会社から完全に独立して活動を行うというフリーエージェント宣言を行った。

  • さらに、イギリスの超人気ロックバンドOasisと、僕のlifetime-favoriteのアシッドジャズ・バンドJamiroquaiも、Radioheadと同様の方法で次のニューアルバムをウェブ上で販売することを検討していると報じられた。

  • そして極めつけとして、「あの」Madonnaが、今後のアルバム制作やコンサートなどの一切の音楽活動に関して、長年契約を結んできたレコード会社Warner Bros. Recordsを「捨てて」、Live Nationというコンサートプロモーション会社と契約したと報じられた。

音楽業界に「激震が走った」と表現しても何の誇張もないだろう。

これまで、音楽業界というものは、レコード会社とアーティストが持ちつ持たれつの蜜月の関係で築き上げられてきた。アーティストがメジャーになるためにはメジャーなレコード会社と契約することが必須だったし、レコード会社としてもビッグアーティストを擁することには多大の努力と投資を行ってきた。

しかし、いまインターネット技術の普及とともに、音楽の「中身(コンテンツ)」は、レコード会社が用意した「智恵(ノウハウ)」や「道(チャネル)」が無くとも「お客(ユーザー)」に届かせることができるようになった。MySpaceやYoutubeを積極的に活用したインディーズバンドが突如としてビッグヒットを飛ばすことも、今ではそれほど珍しいことではなくなってきた。

こうした商品の「制作」→「流通」→「販売」のバリューチェーンのなかで、真ん中の「流通」フェーズがインターネットの普及により大きく変化し、その役割の価値が相対的に低下・もしくは喪失するという「ディスインターミディエーション(Disintermediation)」の事例は、僕らは様々な領域でこれまでに何度も見てきている。金融、旅行、パソコン、等々。

音楽業界では、このインターネットのインパクトは、まずは「川下」の領域から始まった。すなわち、販売チャネルのネット上での拡大であり、その代表格が言わずもがなAppleのiTunes Storeである。iTunes Store(スタート当時はiTunes Music Store)は、1曲99セントという革新的な価格設定と、その分かりやすさや使いやすさで、一気に普及した。その後も、様々な音楽配信・販売ビジネスが立ち上がり、ユーザーが音楽を購入する手は格段に増えた。

しかし、そんな音楽ビジネスの「川下」の革新的変化のなかでも、アーティストとレコード会社の関係は十分安定的なものだった。Appleも、iTunes Storeに幅広い楽曲を提供してもらうために、大手レコード会社と良好な関係を構築することは必須だったし、楽曲の制作やプロモーションや著作権管理において、アーティストはレコード会社のサポートは失うわけにいかなかった。少なくともこれまでは。

そしていま、冒頭の動きである。音楽というもの(コンテンツ)を最初に生み出す存在=アーティスト自身が動き始めたのである。これはまさに「川上」の変化だ。いや、もっと言うならば、「川の源流」がこれまでとはまったく違う方向に流れ始めたのである。

これまで「川の源流」が流れていくことで潤ってきた山や野原は、今後その姿を大きく変えていくに違いない。フリーエージェント宣言をしたNine Inch NailsのTrent Reznorは自分のサイトで次のように高らかに述べた

「従来の音楽ビジネスの流通モデルはすでに限界が見えている。音楽ビジネスは今までの状態と本質的に異なる別物へと革命的な変化を遂げている。ついにわれわれの聴衆と直接的かつ適切な関係を結べるようになったことを私はたいへん嬉しく思う」

このアーティスト達の既存音楽ビジネスへの危機感は、これまでも様々な場所で垣間みられてきた。最近の新たな「川下」での積極的な動き(iTunes StoreAmazon.comでのDRMフリーの音楽コンテンツ販売など)が、皮肉なようだがアーティスト達の危機感をさらに募らせた部分もあるのではないか。

ビッグアーティスト達がレコード会社に頼らない独自のやり方で今後活動していくという今回の立て続けのニュースは、音楽業界の本格的な構造変化における重要なメルクマールになったような気がする。

この流れはもう止められないかもしれない。堰は完全に切られたのか。Radiohead, NIN, Oasis, Jamiroquai, Madonna。次は誰だ?

Posted by MK @ 12:15 AM
Category : E-biz news
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October 05, 2007
『全ての大人達へ:Did you know?』

少し前に話題になっていた映像。タカヒロさんのところで日本語訳のYouTube版が紹介されていたので、ここでも遅ればせながら。

教員・研究者ならずとも、全ての大人達必見。未来を作るのは、いまの子供達なのだから。その子供達に我々は何をしてあげられるのだろうか。

その責任は重い。

Posted by MK @ 08:54 PM
Category : Miscellaneous
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