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Thursday, January 29, 2004
Posted by Masao @ 1:34 AM
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『オンライン・ミュージシャン連合』

今は遠い昔になってしまった青春時代、僕はかなり洋楽にはまっていた。中学の頃、うちにあったボロいAMラジオから流れるアメリカの音楽ラジオ番組「American Top 40」を毎週食い入るように聴いていた。Casey Kasemのノリの良いトークの意味なんて1割も分からずに、流れてくる音楽に当時かすかにあった外国への憧憬のようなものを重ねていた。

高校に入ってからは専らイギリスのアーティストを気に入って聴くようになった。はじめはDuran DuranやCulture Clubなどのポップバンドから入ったが、その後程なくしてアメリカ音楽には無いどこか抜けきらない憂いを帯びたような楽曲をつくるアーティストに惹かれていった。なかでもこの頃のお気に入りは、Police、Genesis、Scritti Politti、Simply Red、そして・・・Peter Gabriel。

この長ったらしい前置きを書いたワケは、Peter Gabrielの名前を久しぶりにネットで見たからだ。Peterと同じくらいイギリスを代表するアーティストであるBrian Enoが協力し合って「オンライン・ミュージシャン連合」とでも呼べるシロモノを作ろうとしているそうな。

現在の音楽ビジネスのルールでは、アーティストはどこかの音楽レーベル(レコード会社)と専属契約して、楽曲の実際の制作、流通、販売、マーケティングなどをレーベル側に大部分「おまかせ」しないと作品を発表することができない。レーベルは魅力ある作品をつくるアーティストと契約したいと思うし、アーティストも作品をマーケットに強力にプッシュできるようなメジャーレーベルと契約したいと思うのがこれまでの常だった。

けど、そんな音楽コンテンツの流通・販売の枠組みがブロードバンド・インターネットの普及で大幅に変わってきているのは今更言うまでも無い(ここら辺の話は、最近UFJ総研が良い感じにまとめてくれた→PDFファイル)。

アーティストは個人で簡単にサイトを持てるようになり、そこから自由に自分の作品を配信できる。その作品に対して対価を支払ってもらうことも十分可能だ(もちろん気に入ってくれる人がいればの話だが)。事実、日本にも平沢進氏のように自分からレコード会社との契約を切り、自分のサイトから作品を発表し続けながら高い評価を得ているアーティストもいる。

Peter Gabrielは「Real World Records」という自分のレコードレーベルを設立しているし、Brian Enoも随分前からネットでの作品発表に対して積極的な言動を続けてきた。そうした2人がそろってこうした声明を出したのは極めて自然な流れだろう。

この記事のなかで2人が言っているように、いまの音楽コンテンツ流通の問題は、アーティスト側に作品の発表手段のオプションが非常に限定されているということだ。様々なデジタル技術の普及で、アーティストのプロ/アマの境界は極めて曖昧になってきている。メジャーレーベルから自分の作品を発表することだけが、全てのアーティストの共通の夢ではなくなってきている。この「誰でもアーティスト」時代において、音楽による自己表現の場がメジャーレーベルに用意されたものに限られる必要はない。

こうした音楽づくり、ひいては音楽そのもののコモディティ化(日用品化)は、当然ながら既存のビジネスや制度の枠組みに対して大きな変化を与える。それは、既得権益を享受している人々にとってみれば、多くの場合喜ばしいことではない。けど、僕たちにとって一番不幸せなことは、自由な音楽づくり・音楽表現が窮屈で退屈な枠に押し込められてしまうことだ。選択肢は多いほうが良い。

そうなると大切になってくるのは、そうしたアーティスト達をうまくネットワーク化する「仕組み」だろう。もちろん、2人の今回の声明のねらいもそこにある。今あるアーティストとレーベルのがんじがらめの繋がりがアンバンドルした先には、もっと柔軟で流動的な「ギルド」の集合のようなものが生まれるのではないかと僕も思っている。

いまさらギルドなんて言うと時代錯誤のように聞こえるかもしれないけど、これはまさにThomas W. MaloneRobert Laubacherが言っていることだ。ハショって言えば、「20世紀を支配してきたヒエラルキー企業組織は徐々に崩れ、21世紀の組織は緩やなギルドのネットワークになる」って感じ(参照:12)。まさにこれはいま音楽アーティストたちが体現している行動そのものじゃないかと。

そもそも音楽なんて、既存の枠組みを乗り越えようとして生まれてきたものとも言える。音楽は、それ自身、変化と自由を欲している。上で挙げた記事のなかで、次のようなPeter Gabrielの発言が引用されている。

"Music is actually a living thing that evolves."
「本当は、音楽は進化していく生き物なんだ」

うんうん、その通りさ、Peter。


Monday, January 26, 2004
Posted by Masao @ 11:28 PM
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『大阪大学OSIPP公開講座』

先週の土曜日にずっと前から行きたいと思っていた大阪大学国際公共政策研究科(OSIPP)の公開講座「ポストデジタル社会の公共政策」 に参加してきた。当日のスピーカーだった林敏彦先生のお話もさることながら、たくさんの参加者の方々とお話できて大満足。ただ、当日の模様の写真の1枚に僕のやる気の無さそうな後姿が映っていて苦笑い・・・。


Monday, January 19, 2004
Posted by Masao @ 5:50 PM
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『バーチャルワークとモビリティ - Guardian紙』

大学院時代の指導教官のソレンセン先生と一緒に進めてきたバーチャルワークとモビリティに関する一連の研究について、イギリスの全国紙のGuardianから取材を受けたことを彼から随分前に聞いていたのだが、いつのまにか公開されていたらしい。

 -"Real work, virtual result" GuardianUnlimited Online

以前にVodafoneがやっているモバイル文化に関するオンラインマガジン「receiver」からも取材を受けたが、一般向けメディアに扱われたのはそれ以来かな。ひとまず報告まで。


Saturday, January 17, 2004
Posted by Masao @ 1:33 AM
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『米国IT産業の復調と提携戦略』

このところアメリカでは様々な企業の2003年第4四半期(10-12月)の業績発表が続いているが、IT関連企業の業績が極めて好調なようだ。

Yahoo!はドットコムブーム最盛期を越える好調な決算を発表した。2003年第4四半期の売上は、前年同期の2倍以上の6億6400万ドル、純利益も6割超の増加で7500万ドル、これで7四半期連続で前年同期を上回る業績を出した。

Appleは同四半期(同社の決算期としては第1四半期に当たる)に前年同期比36%増の20億ドルの売上を計上し、アナリストの予想を大幅に上回った。これは、iPodとPowerBookの販売が大幅に増加したことに加え、オンライン音楽販売サービスのiTunes Music Storeも同市場の7割のシェアを占める事業に成長したことが大きな要因となった。

IBMは主要事業における堅調な業績を発表した。2003年第4四半期における継続事業の売上は259億ドルで、利益は前年同期の41%増となる27億ドルだった。

インテルも過去最高の87億4000万ドルの売上を2003年第4四半期に計上した。この好業績は、PC用プロセッサや関連製品を製造する同社Intel Architecture Groupが出荷数の新記録となる業績をたたき出したことが大きく寄与している。

こうしたアメリカのIT産業を代表するソフトウェア、ハードウェア、サービス企業が軒並み好業績を発表したことで、同産業がドットコムバブルの後遺症からひとまず抜け出したと言えることができそうだ。とは言っても産業全体が好況となっているわけではなく、IT産業が「根拠なき熱狂」から覚めて、戦略の巧拙が業績に適正に反映される「通常」の競争状態になったと考えたほうが良いだろう。

上記4社に加えて、Microsoft、Hewlett-Packard(HP)、Googleなどの主要プレイヤーがそれぞれ2004年にどのような手を打ってくるか楽しみではあるが、やはりカギとなるのは「提携戦略」だろう。AppleはHPとiPod事業において提携し、今夏にはHPブランドのiPodが出荷される。IBMはメディア技術分野においてRealNetworksと提携してメディアコンテンツ販売システムの開発・構築を進め、Microsoftに対抗する。逆にYahoo!はGoogleとの検索機能に関する提携関係を打ち切る計画を発表し、検索エンジン市場でGoogleと徹底抗戦する方針だ。

IT関連ビジネスにおける提携戦略は、基礎技術開発に匹敵する戦略的重要性を持つようになっている。これは、基礎技術開発にかかる投資額が巨大化してきていることに加えて、IT産業における「役者」が揃いつつあるからだろう。もはや自社の独自努力だけでは競合との熾烈な戦いに勝てなくなってきており、いかに有利な協力関係を他の有力プレイヤーと結ぶかが生き残りのカギになってきているのである。また、状況に応じて既存の提携関係も大幅に見直すことも必要で、より柔軟で素早い提携戦略の意思決定が重要になってきている。

そんななか、国内に目を向けると毎日新聞とマイクロソフトが両社それぞれのニュースサイトを統合し4月から新サービス「MSN-Mainichi INTERACTIVE」を提供することで合意したというニュースが飛び込んできた。毎日新聞のニュースサイト「Mainichi INTERACTIVE」、マイクロソフト「MSNニュース」は統合に伴いサービス終了となるそうだ。これは毎日新聞にとっての意味合いのほうが大きいだろう。はたして毎日新聞にとって吉と出るか凶と出るか興味深い。

今年はIT関連企業の提携戦略に一段と大きな動きが見られそうで、ますます目が離せなくなってきている。


Thursday, January 01, 2004
Posted by Masao @ 10:00 PM
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『新年のご挨拶』

あけましておめでとうございます。

昨年は本当に激動の1年間で、「アッ」という暇も無いうちに過ぎてしまった気がします。また、新しい生活や新しい仕事の環境に移行し適応するのにかなりの時間が費やされてしまい、あまり生産的ではなかったような気がします。

今年は昨年の分を取り戻すためにも、また気持ちを新たにして、新しいことに挑戦していく年にしたいと思っています。皆さんの叱咤激励をお願いする次第です。

本年もよろしくお願い申し上げます。

2004年 元旦


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